【Atlas Remote導入事例】JR九州 小倉電力区|昼夜問わず列車を支える電力設備の現場で“確認”を止めない

JR九州(九州旅客鉄道株式会社)工務部 小倉電力区では、輪番体制で電力設備の管理やメンテナンス、施工監視、安全パトロール点検にあたる現場に、遠隔支援システムAtlasRemoteを導入。確認者が現地へ行かずに行う確認・監視立会いと、トラブル時に「別端末から」現場をフォローする体制を実装しています。本事例では、安全を最優先する鉄道の現場が、この仕組みをどう評価しているかについてご紹介します。

| 導入企業 | JR九州(九州旅客鉄道株式会社) |
| 導入部門 | 工務部 小倉電力区 |
| 用途 | 日中帯・夜間における電力設備管理、メンテナンス、施工監視、安全パトロール点検 |
| 導入製品 | 遠隔支援システム「Atlas Remote」 |
JR九州(九州旅客鉄道株式会社)について
JR九州(九州旅客鉄道株式会社)は、1987年の発足以来、九州全域の鉄道網を支えてきた鉄道事業者です。その路線は23線区・2342.6km、駅数596に及びます。この鉄道網を電気の側から支えているのが、工務部の電力区です。変電設備や電車線路といった電力設備が健全であることは、列車が安全に走るための前提そのもの。小倉電力区は、その保守・管理を昼夜の別なく担う現場のひとつです。
小倉電力区が抱えていた課題
確認も立会いも「現地に行く」が前提で、輪番体制の負担になっていた

装備を整え、現場に向かう
電力設備の仕事は、列車の運行と表裏一体です。点検や工事は日中帯だけでなく、列車の走り終えた夜間にも及びます。小倉電力区では、輪番体制(交代制)を組んで、昼夜の切れ目なく電力設備管理やメンテナンス、施工監視、安全パトロール点検にあたっています。
その業務の多くで、「確認する人が現地に行く」ことが前提になっていました。作業そのものを担う人に加えて、確認者・立会者が現場へ向かう。昼夜をまたぐ輪番の中で、この移動は小さくない負担になります。
そしてトラブルは、時を選びません。設備に異常が起きたとき、その設備をよく知る担当者が現場の近くにいるとは限らない。駆けつけるまでの時間は、そのまま復旧までの時間に跳ね返ります。安全を最優先する業務であるだけに、確認を省くという選択肢はない──確認の質を保ったまま、確認の形を変える必要がありました。
AtlasRemoteが小倉電力区の課題をどのように解決したか
現地に行かない確認・立会いと、「別端末から」の現場フォロー

ヘルメットにスマートグラスを装着
現場の作業者が装着したスマートグラスの映像と音声が、離れた場所にいる確認者へリアルタイムに届く──AtlasRemoteの導入で、確認・監視立会いのために現地へ向かう必要がなくなりました。現場の状況を映像で確かめ、その場で言葉を交わしながら、確認と立会いが進みます。
もうひとつの柱が、端末を選ばないことです。AtlasRemoteは固定の端末に依存せず、PCのブラウザからもスマートフォンからも接続できます。トラブルの一報が入ったとき、担当者がたとえ現場や事務所を離れていても、手元の別端末から現場の映像につながり、フォローに入れる。「誰かが現地に着くまで動けない」という時間を短くできます。
日中帯の施工監視から、夜間のメンテナンス、安全パトロール点検まで──業務の種類や時間帯が変わっても、使い方は同じです。昼夜をつなぐ輪番体制に、そのまま馴染む仕組みになっています。
AtlasRemoteが小倉電力区にもたらした変化
緊急時の早期復旧に、「別端末からのフォロー」という選択肢が加わった
導入後の運用について、ご担当者はこう語っています。
昼夜問わず、輪番体制(交代制)にて業務を行っており、確認者が現地に行くことなく確認・監視立会いが可能である
確認者の移動がなくなることは、単なる時間の節約ではありません。限られた人数で昼夜をつなぐ輪番体制では、一人ひとりの動き方が全体の余力を左右します。現地に行かずに確認・立会いができる分、人と時間を、本来の保守業務に振り向けられます。
トラブル時に担当者が現場不在の場合でも、別端末から現場フォローが確立できるため、緊急時の早期復旧にも対応できる。安全を重視する業務であるがゆえに、本サービスの指向性は高いと感じている

事務所モニターで現場映像を確認
「別端末から現場フォローが確立できる」──この一言に、導入の価値が集約されています。緊急時に効くのは、道具の性能そのものではなく、それを前提にした体制が組めること。安全を何より重視する鉄道の現場から「指向性は高い」という評価が出たことは、遠隔支援が非常時の備えとして機能している証しです。
今後の展望
輪番の現場で確立した形を、これからの保守へ
昼夜を問わない輪番体制、省けない確認、時を選ばないトラブル──小倉電力区が向き合ってきた条件は、鉄道に限らず、インフラを支える保守の現場に共通するものです。「現地に行かない確認・立会い」と「別端末からの現場フォロー」という2つの形は、その条件への実践的な答えとして、すでに日々の業務の中で動いています。
列車は今夜も走ります。それを支える確認の目も、止まりません。
