“視界を確保しながら安全に活用する”スマートグラスのメリット
スマートグラスのメリット
スマートグラスを活用する上でのメリットの1つとして、スマートグラスのディスプレイにARや動画、遠隔地からの指示や情報を、実際の光景に重ねて表示できることが挙げられます。
アニメや映画ではよく見かけるシーンですが、実際の業務の中にもスマートグラスが導入され始めています。
実際の業務で利用してみると…
遠隔指示サービスをスマートグラスでご利用頂いているユーザ様からの声として、
- ハンズフリーの状態のため、作業が行える。
- 設計図が目の前にあるため、確認しやすい。
- 実際の光景にポインタを重ねて遠隔指示を受けることでわかりやすい。
- 先輩の顔を見ながら作業することで安心感がある。(一部若手の方)
- 映像が邪魔になることがある…
といったことがありました。
Atlasでの改善点
スマートグラスに映像が表示されるメリットの裏で、映像が邪魔と感じる場合もあります。
特に両眼タイプのスマートグラスは単眼タイプのスマートグラスと比較すると映像が大きく表示される仕組みのため、スマートグラスを掛けた作業者から「大きく綺麗にみえることはいいことだが、作業中、常に表示される必要はない」といった声がありました。
そういったお客様のご要望を踏まえ、Atlasの遠隔支援システムを改善しました。
遠隔指示者から任意のタイミングでの映像ミュート機能
Atlasの思想として、“スマートグラスを掛けた作業者は極力作業に集中してほしい” という思いがあるため、遠隔指示者側に機能を多く持たせています。
遠隔指示者側の機能の1つとして、スマートグラス側で表示される映像を”任意のタイミング”で表示/非表示できる機能があります。
そうすることで、遠隔指示者は”作業者が映像による支援が必要”だと判断したタイミングで、映像を表示することができます。
作業者は遠隔指示者にスマートグラスのカメラ映像と声での支援を受けながら、必要に応じ依頼することで映像による支援を受けることができるようになります。
作業者のタイミングでの映像ミュート機能
EPSON Moverioに関しては、こめかみ部分を軽くタップする、もしくは、電源ボタンを軽く押すことで映像の表示/非表示が行えます。
スマートグラスアプリでの表示位置・サイズの設定機能
スマートグラスアプリケーションであれば、表示される映像の表示位置を”左上”や”右下”といった四隅へ、映像のサイズを数段階で、と細やかな設定することができます。
そうすることで、作業者は実際の視界を確保しながら、作業を進めることができます。
設定によっては、作業者が映像による支援を必要としている場合には、自動的に映像を大きく表示することで、より確認しやすい状況を作りだすことができます。
画面が邪魔にならないタイプのスマートグラスを選ぶ
眼鏡の端っこに着脱できるタイプや、ディスプレイ部分が可動できるタイプのスマートグラスを利用することも1つの方法です。
安全を確保しつつ作業を実施
Atlasのスマートグラスを活用した遠隔作業支援ソリューションでは、実際に作業を行う作業者の視界を確保できる仕組みを用意しています。
作業効率を上げるために作業者の安全が損なわれるようでは何の意味もありません。
遠隔指示者の声や映像を上手く駆使しながら、安全に作業を進めることがポイントとなります。
参考)目の動きは上下だと疲れない
Moverioの開発者さんのインタビューでは、人の目は上下の動きはストレスなくできるため、上目使いで映像を確認するのもよさそうです。
正面に位置させれば、自分が見ている物に重なるように映像を見ることができ、少し上にずらせば上目使いの時だけ映像が見えるという使い方ができます。人の目は上下の動きは自然にストレスなくできるので、手元の作業と映像による情報取得を適切な形で、安全にできるように設計しています。